この歳になると、どこかへ出かけることも無くなったし、新たな経験をすることも無いため、思い出話をするとなると、昔の話になってしまうわ。
それで、昔の話を家族にすると、「もう同じ話ばかりせんといて」と言われるし。
何を話したらよいものやら。
一方、
寝るときは、明日、目が覚めるかな、と思いながら眠りに入り、
朝、目が覚めると、今日も目が覚めたと思い、それが良かったのか悪かったのかとも思う。
病気で、余命〇年と聞かされて、今で十数年。
もうけ物の一日と考えて、少しでも他人のために出来ることをしようと考えても、行動にうつせることは限られてしまう現実。
こんなはずでは無かったと、思うばかり。
そうした思いを抱えながら、デイでは他の利用者様とのふれあいの場があり、自分もどうなるのかわからないままに、許すことや認めること、考える幅が広がっていくと感じられている利用者の方がいらっしゃいます。
そのようなともし火の場としての役割の一助に関われたらと思う日々です。
岡場 しいのき